アブストラクト(43巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : Bland-White-Garland症候群に対する左冠状動脈直接移植術の一工夫
Subtitle : 症例
Authors : 田中圭, 黒澤博身, 橋本和弘, 水野朝敏, 山岸正明, 野村耕司
Authors(kana) :
Organization : 東京慈恵会医科大学心臓外科学教室
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 43
Number : 9
Page : 1690-1695
Year/Month : 1995 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 6歳の左冠状動脈肺動脈起始症=Bland-White-Garland症候群(以下BWG症候群と略す)に対してtwo coronary system確立のために左冠状動脈主幹部の延長をはかり左冠状動脈を大動脈に直接吻合した. 肺動脈壁左後外側より起始する左冠状動脈を非定型的冠状動脈を伴う完全大血管転位症に対するJatene手術に倣って大きな肺動脈壁ボタンとしてくり抜き, 左冠状動脈主幹部として約8mmの距離の延長を図り直接大動脈に吻合した. また肺動脈壁欠損部は大きな湾曲したパッチを用いて閉鎖し左冠状動脈の圧迫を避けるようにして冠血行再建を行った. 術前心筋シンチグラフィーでcold areaだった左冠状動脈環流領域が約1年後に著明に改善したことから同領域は術前にhibernationの状態にあったと考えられた. (日本胸部外科学会雑誌1995;43:1690-1695)BWG症候群1)は, まれな先天性心疾患であるが, 早期より重篤な合併症を呈することが多く, これまで遠隔予後を良好にするため様々な早期手術法が検討報告されてきた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 左冠状動脈肺動脈起始症, BWG症候群, two coronary system
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