アブストラクト(43巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 冠状動脈バイパス手術における胃大網動脈(GEA)の左前下行枝領域へのグラフトの可能性
Subtitle :
Authors : 高橋賢二, 長尾好治, 小田桐聡, 成田敦志, 岩淵知
Authors(kana) :
Organization : 青森労災病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 43
Number : 10
Page : 1706-1709
Year/Month : 1995 / 10
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 冠状動脈バイパス術(CABG)において右胃大網動脈(GEA)を左前下行枝(LAD)にin situで使用できれば, 動脈グラフト(AG)を用いたCABGに大きく貢献できる. 今回GEAをin situでLAD領域に冠状動脈の血流と逆行性に吻合を行った22例につき検討を加えた. 対象は吻合部より中枢側の冠状動脈に90%以上の狭窄, 又は75%以上の狭窄を2ヵ所以上有する高度狭窄症例であった. 男女比は18:4で年齢は40歳~78歳(平均58.0歳)であった. 内訳は1枝CABG2例, 2枝CABG6例, 3枝CABG11例, 4枝CABG3例で, 22本のGEAを用いて32枝に吻合した. 術死はなく遠隔死亡を1例(脳梗塞)に認めた. 術後造影を行った21例でグラフトは95.2%(20/21)の開存率を示し, 症状の改善が得られた. GEAはLAD領域のグラフトとしても有効である. (日本胸部外科学会雑誌1995;43:1706-1709)
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : CABG, 動脈グラフト, 胃大網動脈, GEA, 多枝バイパス
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