Title : |
完全型心内膜床欠損症根治術後僧帽弁高度逆流に対する手作り異種心膜ロール弁置換術 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
前田正信*, 竹村春起*, 岩瀬仁一*, 佐井昇*, 碓氷章彦**, 金本勇*** |
Authors(kana) : |
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Organization : |
*社会保険中京病院心臓血管外科, **愛知県立尾張病院心臓血管外科, ***名古屋大学医学部胸部外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
43 |
Number : |
11 |
Page : |
1870-1874 |
Year/Month : |
1995 / 11 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
症例は6ヵ月時に2枚パッチ法による心内修復術を行ったDown症候群合併の1歳4ヵ月(体重3.6kg)完全型心内膜床欠損症で, その後の高度僧帽弁閉鎖不全症により内科管理不能であったので手術を行った. 僧帽弁は前交連側前尖が心室中隔パッチのため高く持ち上がって弁接合を不良にし, 更に2次的高度変形硬化のため, 弁形成は困難と判断した. 弁切除後の弁輪は13mmで既存の人工弁の弁置換は無理であったので, 手作りブタ心膜ロール弁で弁置換した. 弁逆流はほとんど認められず, 経過は順調であったが, 僧帽弁狭窄パターンを示しており, 半年後に呼吸器感染を契機に呼吸状態が悪化し, 再手術の機会が得られず死亡した. 剖検にて弁機能は比較的良好と判断でき, 本法は弁輪狭小な乳幼児僧帽弁置換術の限界を越えた症例に対する繋ぎ的な術式として十分成り立つ方法と考えられたので報告する. (日本胸部外科学会雑誌1995;43:1870-1874)乳幼児期房室弁不全に対する外科治療の第1選択は弁形成術であるが1), 弁の形態によっては弁置換をせざるを得ないことも多い2)~6). |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
乳児僧帽弁置換術, 異種心膜ロール弁, 完全型心内膜床欠損症, 2枚パッチ法, 僧帽弁閉鎖不全症 |