アブストラクト（43巻11号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | ネフローゼ症候群に合併した急性肺動脈塞栓症に対して体外循環下肺動脈塞栓摘出術を施行した1症例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 田原浩, 末田泰二郎, 四方裕夫, 渡橋和政, 三井法真, 松浦雄一郎 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 広島大学医学部第1外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 43 |
| Number ： | 11 |
| Page ： | 1875-1878 |
| Year/Month ： | 1995 / 11 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | ネフローゼ症候群の加療中に発症した急性肺動脈塞栓症に対して体外循環下肺動脈塞栓摘出術を施行し救命した症例を経験した. 症例は19歳, 男性. 腹痛に引き続き呼吸困難が出現し当院を受診した. 心電図, 心エコーより急性肺動脈塞栓症と診断し血栓溶解療法を行ったが, 循環動態は安定しなかった. 肺動脈造影では左肺動脈本幹は閉塞し, 右肺動脈分岐部の大きな欠損像と右中下肺野の多発性欠損像が認められた. 閉塞範囲が大きく, 内科的治療に抵抗し循環不全に陥ったため, 入院後12時間目に手術適応と判断し, 体外循環下に血栓摘出術を施行し救命し得た. 急性肺動脈塞栓症に対する最近の内科的治療の進歩はめざましいが, 手術適応症例においては肺動脈造影により閉塞部位を把握し, 血行動態の変化に留意し, 時期を逸することなく手術を選択することが必要である. （日本胸部外科学会雑誌1995；43：1875－1878）近年の肺動脈塞栓症に対する内科的治療の進歩はめざましいが, 広範囲の塞栓例や内科的治療に抵抗する症例に対しては塞栓摘出術が選択されている. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 急性肺動脈塞栓症, 肺動脈塞栓摘出術, 体外循環 |
