アブストラクト（43巻12号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 血栓閉塞型大動脈解離症例の検討 |
|---|---|
| Subtitle ： | 原著 |
| Authors ： | 森山由紀則, 豊平均, 古賀正哲, 渡辺俊一, 西元寺秀明, 下川新二, 平明 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 鹿児島大学医学部第2外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 43 |
| Number ： | 12 |
| Page ： | 1902-1906 |
| Year/Month ： | 1995 / 12 |
| Article ： | 原著 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 1991年1月より1995年3月までに教室で経験した血栓閉塞型大動脈解離24例の臨床成績を検討した. 症例の内訳はStanford分類A/B:7/17例で, 男女比は19:5, 平均年齢は65±8歳であった. 解離腔の追跡には造影CT検査を用い, 適宜DSAを追加した. 初発症状は全例胸背部痛で, 発症後2.3±2.5日で当科に収容した. 外科的処置を7例(A/B型:2/5例)に要し, 内3例が緊急手術であった. 2例は下肢虚血, 腎梗塞など複数臓器虚血に対しバイパス術を行い, 1例をMNMSで失った. 残る1例は下行大動脈entry部の切迫破裂で発症30日目に人工血管置換術を行った. 遠隔期にULPの拡大を5例に認め, 発症44～150日目に人工血管置換或いはパッチ閉鎖を行った. 脳合併症で1例を失ったが, 4例は軽快退院した. 入院死亡を含めた24例の3年生存率は75%であった. 一般的に予後良好といわれる血栓閉塞型大動脈解離といえども, 常に緊急手術を含めた外科的処置を念頭においた注意深い経過観察が必要である. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 血栓閉塞型大動脈解離, 造影CT, 合併症, 手術 |
