アブストラクト（43巻12号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 体外循環手術に伴う脳梗塞─脳CT所見からみたその原因, 特に境界領域型脳梗塞の重要性に関して─ |
|---|---|
| Subtitle ： | 原著 |
| Authors ： | 水原章浩, 井野隆史, 安達秀雄, 山口敦司, 村田聖一郎, 紙尾均 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 自治医科大学大宮医療センター心臓血管外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 43 |
| Number ： | 12 |
| Page ： | 1907-1912 |
| Year/Month ： | 1995 / 12 |
| Article ： | 原著 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 1990年1月から1994年6月までに行った体外循環使用手術615例について, 術後脳合併症major damageのうち脳梗塞16例の原因を術前後の脳CT所見をもとに検討した. 脳梗塞の原因は, 境界領域型脳梗塞(Watershed infarction:WS)によるもの10例(62.5%), 塞栓によるもの6例(37.5%)であった. 冠状動脈バイパス手術283年中, 脳梗塞は8例2.8%に生じ, うちWS4例, 塞栓4例であった. 弁膜症手術252例中, 脳梗塞は2例0.8%で, WS, 塞栓が各1例であった. 胸部大動脈手術80例中, 脳梗塞は6例で7.5%, WS5例, 塞栓1例であった. WS発症の危険因子としては, 高齢, 緊急手術, 総手術時間及び人工心肺時間の延長があげられた. 一方, 脳梗塞の危険因子としては, 男性, 術前脳梗塞の既往, 大動脈石灰化の有無があげられた. 脳塞栓予防対策とともに術中脳低灌流の防止など境界領域型脳梗塞に対する対策が重要と思われた. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 体外循環手術, 脳梗塞, 境界領域型脳梗塞, 脳塞栓, 脳CT |
