アブストラクト（43巻12号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 心肺停止を来した広範腱索断裂による僧帽弁閉鎖不全の1治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 小澤司*1, 吉原克則*1, 徳弘圭一*1, 小山信彌*1, 小松壽*1, 高梨吉則*2 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | *1東邦大学医学部胸部心臓血管外科, *2東京女子医科大学日本心臓血圧研究所循環器小児外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 43 |
| Number ： | 12 |
| Page ： | 1988-1993 |
| Year/Month ： | 1995 / 12 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 以前より僧帽弁閉鎖不全(MR)と診断されていた47歳, 女性. 心不全のため, 緊急入院直後, 呼吸状態が急激に悪化し, 突然心肺停止に陥った. 蘇生に成功したが, 肺動脈圧は体血圧を凌駕していた. 心エコー図では僧帽弁前尖腱索の広範な断裂による高度の閉鎖不全が疑われた. IABPを含む集中治療を開始し, 蘇生後5日目で手術を施行した. 僧帽弁前尖への2本のstrut chordaeを含むrough zone chordaeが, 前・後尖にわたり広範に断裂, 人工弁置換術を施行した. 胸骨閉鎖が難しく, 第2病日, 二期的に閉鎖した. 術後も平均肺動脈圧約40mmHgと高値であったが, プロスタグランジンE1を投与開始したところ, 平均肺動脈圧は徐々に低下した. 術後18日目に気管チューブを抜管し, 術後49日目で軽快退院となった. 病理所見では切除した弁は粘液変性が認められ, 特発性腱索断裂と診断された. (日本胸部外科学会雑誌1995；43：1988-1993) |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 僧帽弁閉鎖不全症, 腱索断裂, 心肺停止, 人工弁置換術 |
