アブストラクト（44巻1号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | Induction therapy後の左肺全摘術に心臓脱を合併した非小細胞肺癌の1例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 西内素, 岡崎強, 新開雅彦, 藤原洋, 那須通寛, 庄村東洋 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 神戸市立中央市民病院胸部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 44 |
| Number ： | 1 |
| Page ： | 63-68 |
| Year/Month ： | 1996 / 1 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 65歳, 男性. IIIA期の左肺扁平上皮癌に対してInduction chemo radiotherapy後40日で心嚢内肺摘除術を施行した. 患者はICU帰室直後に血行動態上, 急変を来したため心臓説を強く疑って, 直ちに再開胸を行い, 脱出して絞扼された心臓を還納, 心嚢をパッチ閉鎖した. その後, 患者は反回神経麻痺による誤嚥性肺炎と無瘻性膿胸を合併したが, 術後9カ月で独歩退院した. これまでにも心嚢内肺摘除術後の心臓説の報告は多数見られ, 本合併症の警鐘を鳴らしている. 発症機序は多くの因子の複合によると考えるが, 術後管理上, 縦隔偏位を来す死腔内圧変化の防止や本症以外では説明のつかない血行動態的変化時の緊急対応（再開胸）に留意すべきである. また, 放射線併用によるinduction therapy後の心嚢内肺摘除では心膜欠損口の大小にかかわらずパッチによる閉鎖が必要と考えた. （日本胸部外科学会雑誌1996；44：63－68） |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 心臓脱, 心嚢内肺摘除, 肺癌, induction therapy |
