アブストラクト（44巻4号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 術後皮疹が消退した類天疱瘡合併肺癌の1切除例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 佐藤幸夫, 遠藤勝幸, 石川成美*, 鬼塚正孝*, 三井清文*, 三井利夫* |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 日立製作所日立総合病院外科, *筑波大学臨床医学系外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 44 |
| Number ： | 4 |
| Page ： | 524-528 |
| Year/Month ： | 1996 / 4 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 症例は63歳, 男性, 全身倦怠感, 咳嗽, 喀痰, 発熱, 全身の水疱性皮疹を主訴として入院した. 皮膚の生検にて類天疱瘡と診断し, プレドニン内服による治療を開始した. 合併悪性腫瘍の検索にて, 胸部単純写真に左肺腫瘤影を認め, 精査にて左肺上葉肺腺癌と診断した. 類天疱瘡による発熱が続いたためプレドニン内服にて解熱させ, 左肺上葉切除及び縦隔リンパ節郭清を施行した. 術後皮疹は著明に改善し, プレドニン内服は中止できた. 術後約2年の現在, 肺癌の再発及び類天疱瘡の再燃の徴候はない. 類天疱瘡と悪性腫瘍の合併においてはその因果関係について議論のあるところであるが, 本症例では術後皮疹が消退し, その相関が示唆された. また, 類天疱瘡合併患者の手術においては, 低蛋白血症など周術期管理に関する問題も多く, 十分な注意が必要である. 類天疱瘡は高齢者に多い表皮下水疱症であり, 悪性腫瘍との合併が問題となる疾患である. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 類天疱瘡, 肺癌 |
