アブストラクト(44巻4号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 僧帽弁位における初期Bjork-Shiley弁(Delrin disc)の1再手術例-20年後のDelrin disc所見について-
Subtitle : 症例
Authors : 阿部正一, 酒井章, 林宗博, 華山直二, 大澤幹夫
Authors(kana) :
Organization : 聖隷浜松病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 44
Number : 4
Page : 545-547
Year/Month : 1996 / 4
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 初期のBjork-Shiley弁は傾斜弁にDelrin discを用いていたが, その材質的問題のため現在はpyrolytic carbon discに変更され, 信頼性の高い弁として最も使用されている傾斜弁の1つである. 20年を経過した僧帽弁位における初期Bjork-Shiley弁の再手術を行い, 摘出弁の形態変化を観察した. Delrin discにはstrutによる深い溝が形成され, disc自体が著しく磨耗して弁座とのクリアランスは開大していた. 本症例では人工弁機能不全を術前に確認できなかったが, 約20年を経た現在disc varianceは必至であり, 当該患者には再弁置換術を視野にいれた経過観察が必要である. 1969年から使用されたBjork-Shiley弁1)には当初, 傾斜弁にDelrin discが用いられていた. しかし, 材質耐久性の問題のため, 1971年からはpyrolytic carbon disc2)に変更されて今日に至っている. 植え込み後20年を経過したDelrin discの所見について述べ, 今後この人工弁置換例の追跡上の参考に供したい.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : Delrin disc Bjork-Shiley弁, disc wear, 人工弁機能不全
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