アブストラクト(44巻4号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 血清CA19-9高値を呈したアスペルギルス感染肺葉外肺分画症の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 久貝忠男, 金城守人
Authors(kana) :
Organization : 沖縄県立那覇病院外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 44
Number : 4
Page : 565-569
Year/Month : 1996 / 4
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は34歳, 男性. 検診にて左S10の無症候性腫瘤陰影を指摘され当科紹介された. 血清CA19-9が395U/mlと高値を呈したが, 術前組織診断は得られなかった. 手術にて肺葉外肺分画症と診断され, 分画肺とS10部分切除を施行した. 術後のCA19-9値は正常化した. 分画肺の一部は膿瘍を形成し, 内溶液のCA19-9は50,000U/mlと著高を呈した. 培養でアスペルギルスの単独感染が証明され, またCA19-9産生部位は酵素抗体法で気管支上皮であった. アスペルギルス感染を合併した肺葉内肺分画症の報告は本邦4例に見られるが, 誌上で検索し得た限りでは肺葉外肺分画症で, 且つCA19-9の産生が証明された報告はなく文献的考察を加え報告する. 肺分画症(肺葉内型, 肺葉外型)はまれな肺の先天的発育異常である. そのうち肺葉外型は10~20%と少なく, 肺葉内型に比べ, ほとんどが症例報告にとどまっている.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : CA19-9, 肺アスペルギルス症, 肺葉外肺分画症
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