アブストラクト(44巻6号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 左頸部腫瘤を呈した胸管嚢胞の1例 |
---|---|
Subtitle : | |
Authors : | 岡崎強, 新開雅彦, 藤原洋, 那須通寛, 西内素, 庄村東洋 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 神戸市立中央市民病院胸部外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 44 |
Number : | 6 |
Page : | 830-834 |
Year/Month : | 1996 / 6 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 症例は59歳, 男性. 約5カ月前より労作時の咳そう, 呼吸苦, 動悸が出現していた. 1992年8月に当院初診内科を受診し左頸部腫瘤を指摘され精査・加療目的で入院. 術前の諸検査で左頸部から縦隔にかけての嚢胞性病変, リンパ管腫が疑われ, 1992年8月13日に腫瘤切除術を施行した. 術中所見, 及び術後の組繊学的検査により胸管嚢胞と診断された. 術後経過は良好で合併症等を起こすことなく2週間で退院した. 本症はまれな疾患であり, またその手術アプローチに用いたTrap door法は非常に有用であった. 縦隔腫瘍の中で, 胸管嚢胞はまれな疾患であり, 現在まで23例の報告がされているに過ぎない. われわれは頸部左側から上後縦隔にかけて発生した4×6cmと大きな胸管嚢胞の1例を経験したので報告し, 併せて, 到達法として用いたTrap door開胸法の有用性について述べる. 症例 患者:59歳, 男性. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 胸管嚢胞, Trap door法 |