アブストラクト(44巻6号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 出血性ストレス潰瘍を合併した急性僧帽弁閉鎖不全の1治験例
Subtitle :
Authors : 井上明彦, 原陽一, 黒田弘明, 石黒真吾, 芦田泰之, 森透
Authors(kana) :
Organization : 鳥取大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 44
Number : 6
Page : 835-838
Year/Month : 1996 / 6
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は76歳, 女性. 突然の前胸部痛と呼吸困難にて入院した. 心エコー検査にて僧帽弁後尖の腱索断裂と僧帽弁逆流を認め大量の胃出血を合併した. 胃内視鏡下に止血を試みたが無効であったため緊急胃切除術を行った. 術後は大動脈内バルーンパンピング(IABP)を使用したが左心不全をコントロールできず, 胃切除術後18時間で僧帽弁置換術を行った. 胃出血及び心不全に対し積極的に外科治療を選択して生存した1例を報告する. 頭部外傷や熱傷患者に急性胃病変いわゆる“ストレス潰瘍”が高頻度に発症することはよく知られている. 今回われわれは, 急性僧帽弁閉鎖不全症に大量の胃出血を合併した症例を, 胃切除術と人工弁置換術を行って救命したので報告する. 症例 症例:76歳, 女性. 主訴:前胸部痛, 呼吸困難. 既往歴:リウマチ熱, 心疾患, 胃病変の既往なし. 現病歴:7時30分, 突然前胸部痛と呼吸困難が出現し, 午後10時40分, 当院内科に緊急入院した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 腱索断裂, 急性僧帽弁閉鎖不全症, ストレス潰瘍, 胃切除術, 人工弁置換術
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