アブストラクト（44巻6号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 僧帽弁疾患を伴わない左房内有茎性球状血栓症の1例 |
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| Subtitle ： | |
| Authors ： | 安藤進, 井上恒一, 田中弘之, 成澤隆, 山田眞, 高場利博 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 昭和大学医学部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 44 |
| Number ： | 6 |
| Page ： | 858-863 |
| Year/Month ： | 1996 / 6 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 僧帽弁に異常を認めない左房内栓はまれで, 特に本邦における有茎性巨大血栓症の報告は少ない. 今回われわれは僧帽弁疾患のない患者で術前左房粘液腫と診断し切除手術を行ったが, 病理組織学的には左房内有茎性血栓症であったため報告する. 症例は61歳, 男性. 主訴は動悸. 心音では心尖部にI音の亢進と拡張期ランブルを聴取. 心電図で心房細動と左室肥大, 心エコー及び胸部CTで心房中隔に茎を有する腫瘤を認めたが僧帽弁の形状, 運動に異常は認められず心臓カテーテルにても僧帽弁疾患を示唆する所見はなかった. また左房造影においては左房内に表面平滑な陰影欠損を認め, 冠状動脈造影ではsegment (6), (7), (9), (12), (14)に有意狭窄を認めた. 以上より左房腫瘤切除及び冠動脈バイパス術を施行したが術後病理診断は有茎性球状巨大血栓であった. 心房細動, 左室肥大収縮力の低下等が血栓の形成及び成長に関与し血栓巨大化を助長したと考えられた. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 有茎性左房血栓, 正常僧帽弁 |
