アブストラクト(44巻8号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 左右短絡性心疾患の手術前および短絡閉鎖後における肺静脈血流動態に関する研究-術中細径化経食道ドプラ心エコー法による検討- |
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Subtitle : | |
Authors : | 辻和宏, 清水信義 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 岡山大学医学部第2外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 44 |
Number : | 8 |
Page : | 1089-1097 |
Year/Month : | 1996 / 8 |
Article : | 原著 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 左右短絡性心疾患手術症例33患児を対象として, 術中細径化経食道ドプラ心エコー法を施行し, 術前及び短絡閉鎖後の肺静脈血流動態について検討した. 右室容量負荷群(I群), 左室容量負荷群(II群)ともに総肺静脈血流量(IS+ID-IA)は, 術前に比較し短絡閉鎖後有意に減少した. また, 両群ともに短絡閉鎖による肺静脈血流速波形(PVF)の変化は心室収縮期波(S波)に最も反映されていた. 更に, 術前Qp/QsはI群がII群に比較して有意に高値であったにもかかわらず, PVF波形には両群間に有意差は認められなかった. これはI群では心房間短絡による心房全体としてのreservoir機能の増大によりS波成分の影響が緩衝されたためと考えられた. 細径化探触子による経食道ドプラ心エコー法は, 左右短絡性心疾患患児の術中非観血的診断法として臨床的に十分応用可能であり, 術前の形態学的診断, 術中モニター, 手術効果の術中判定等において有用性の高い検査法である. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 左右短絡性心疾患, 経食道心エコー法, 細径化探触子, 肺静脈血流動態, 左右短絡率 |