アブストラクト（44巻8号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 左鎖骨下動脈分岐近傍にentryを有するStanford A型解離性大動脈瘤の左開胸下手術の1治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 三丸敦洋, 上田敏彦, 伊藤努, 後藤哲哉, 四津良平, 川田志明 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 慶應義塾大学医学部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 44 |
| Number ： | 8 |
| Page ： | 1163-1167 |
| Year/Month ： | 1996 / 8 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 左鎖骨下動脈近傍の下行大動脈にentryを有するStanford A型解離性大動脈瘤（以下, 逆行性A型解離）に対し, 左開胸による手術を行い良好な結果を得た. 症例は45歳, 男性. 上行弓部大動脈には内膜の亀裂はなく, 最大径6cmであった. 下行大動脈は3腔解離を呈し, 7cmと拡大していた. 手術は, 左開胸下に, 超低体温循環停止併用選択的脳分離体外循環法を用いた大動脈解放術式により, 左総頸動脈分岐部で中枢側解離腔を閉鎖した上で, 胸部下行大動脈を人工血管にて置換し, 左鎖骨下動脈を再建した. 術後, 上行大動脈の解離腔は閉塞し, 遠隔期には縮小傾向を示した. Stanford A型解離性大動脈瘤は, 一般的に胸骨正中切開より手術される. しかし, 逆行性A型解離は, その病態に応じて手術適応, 到達法, 術式を選択する必要がある1）. 今回われわれは, 下行大動脈が著しく拡大し3腔解離を呈した逆行性A型解離を経験した. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 逆行性解離, 超低体温循環停止, 大動脈解放術式, 3腔解離 |
