アブストラクト（44巻8号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 肺扁平上皮癌の小脳転移切除後50カ月間, 無再発生存している1例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 野守裕明, 堀尾裕俊 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 東京都済生会中央病院外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 44 |
| Number ： | 8 |
| Page ： | 1172-1174 |
| Year/Month ： | 1996 / 8 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 症例は64歳, 男性. 左上区の肺門に生じた扁平上皮癌で, 肺内転移を認めT2N1M1と診断された. 左上葉切除後11カ月後に小脳転移を生じ, 転移巣の切除と放射線療法を施行した. 脳転移巣切除後50カ月経過した現在, 再発なく社会復帰している. 文献的に肺非小細胞癌の脳転移の部位が小脳の場合, その外科療法の治療成績は極めて不良である. しかし本例のごとく小脳転移であっても外科療法により長期生存する症例もあるので, 転移が単発で切除可能であれば転移部位にかかわらず積極的な外科療法が望まれる. 肺非小細胞癌の単発脳転移に対し外科療法により予後の延長が認められるが, 長期生存例の報告は少ない1）～3）. その中でも小脳転移は予後不良であり, 切除後の長期生存はほとんど期待できない1）. 今回, われわれは肺扁平上皮癌術後の小脳転移に対し外科的切除後50カ月間, 無再発生存している症例を経験したので報告する. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 肺癌, 非小細胞癌, 脳転移, 外科療法, 全脳照射 |
