アブストラクト（44巻9号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 食道癌根治術後再建胃気管支瘻の1治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 岩田尚士, 平井敏弘, 山下芳典, 吉本晃宏, 桑原正樹, 峠哲哉 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 広島大学原爆放射能医学研究所腫瘍外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 44 |
| Number ： | 9 |
| Page ： | 1753-1758 |
| Year/Month ： | 1996 / 9 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 食道癌根治術後1年半を経て, 再建胃潰瘍の穿通が原因と思われる再建胃－右主気管支瘻に対して大胸筋弁による瘻孔閉鎖を行い, 治癒し得た症例を報告する. 症例は51歳, 男性. 1993年4月, 胸部食道癌のため, 右開胸食道亜全摘術, 後縦隔経路再建を施行した（Stage III, RII, CII）. 術後照射50Gy, 化学療法を行った. 1995年11月9日, 突然咳嗽, 嘔吐が出現, 内視鏡検査で再建胃前壁と右主気管支との間に瘻孔形成を認めた. 中心静脈栄養管理下に絶飲食とし, 経鼻胃管を留置し持続吸引しつつ肺炎の改善を待ち, 手術を施行した. 胸肩峰動脈を茎とする右大胸筋弁を作製, 第2肋骨を切除し胸腔内へ導入した. 気管支瘻周囲には再発を思わせる所見は認めなかった. 瘻孔は2.5×2.0cm大で筋弁にて被覆し, 再建胃切離部はそのまま縫合閉鎖した. 術後は2台の呼吸器を使用した分離肺換気, 気管切開, 頻回の気管支鏡下の喀痰吸引など細心の管理を行ったが, 重篤な合併症もなく, 66病日退院した. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 食道癌術後, 再建胃－気管支瘻, 有茎大胸筋弁 |
