アブストラクト(44巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 骨形成を伴った左房粘液腫の1手術例
Subtitle : 症例
Authors : 石川巧, 清水幸宏, 木村英二, 西澤慶二郎, 高梨秀一郎, 金子和磨
Authors(kana) :
Organization : 大阪市立総合医療センター心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 44
Number : 9
Page : 1796-1799
Year/Month : 1996 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は68歳, 女性. 5年前より労作時の呼吸困難を自覚するようになり, 徐々に症状が増強してきた. 当科入院時には心尖部に収縮期雑音が聴取され, 胸部単純X線写真上, 著明な心拡大を認めた. 心臓エコー検査では, 心房中隔に付着したacoustic shadowを伴うエコー輝度の高い左房内腫瘤が拡張期に僧帽弁口へ流入する像が捕えられると共に, 中等度の僧帽弁閉鎖不全を認めた. 超高速CT検査にて, 腫瘤内部に柵状のhigh density areaを認めた. 手術は経右房的に心房中隔と共に腫瘍を摘出した. 病理学的に, 腫瘍内に骨及び骨髄形成を認める粘液腫と診断した. 高度の骨形成を伴った左房粘液腫に僧帽弁閉鎖不全を合併した1例を報告する. (日本胸部外科学会雑誌1996;44:1796-1799)心臓腫瘍の中で, 粘液腫は最も頻度の多い腫瘍として, しばしば摘出術が行われる. 今回われわれは, 高度の骨形成を伴う粘液腫に僧帽弁閉鎖不全を合併した症例を経験したので文献的考察を加えて報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 心臓粘液腫, 骨形成, 骨髄像, 僧帽弁閉鎖不全
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