アブストラクト（44巻10号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 左室自由壁破裂を伴う急性心筋梗塞後心室中隔穿孔の超高齢者（86歳）急性期手術治験例 |
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| Subtitle ： | |
| Authors ： | 秋本剛秀, 田鎖治, 小原邦義 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 聖路加国際病院心臓血管外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 44 |
| Number ： | 10 |
| Page ： | 1891-1895 |
| Year/Month ： | 1996 / 10 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 患者は86歳, 女性. 急性前壁梗塞発症2日目に心エコー所見により心室中隔穿孔と診断し, 大動脈内バルーンバンピング（IABP）補助下に, 心臓カテーテル検査を施行した. 発症3日目, 血圧が低下し左右短絡が63％に上昇したため緊急手術を施行した. 心嚢内に約200mlの血液貯留を認め, 左室前型の梗塞巣から出血を確認した. 穿孔部は中隔前方で径約10mmであった. 脆弱な梗塞心筋を可及的切除し, 中隔欠損孔をテフロンフェルトと馬心膜による合成パッチにて閉鎖し, そのパッチを左室自由壁と右室壁で挟むように直接縫合した. 術後31日目に合併症もなく退院した. 本例は, われわれの調べえた限りでは心室中隔穿孔症例として本邦最高齢の手術治験例であり, 80歳以上の心室中隔穿孔手術例の中では, 最も急性期の治験例であった. 高齢者に対しても積極的な急性期手術と確実な手術手技, 慎重な周術期管理により良好な結果が得られる可能性があると考えられた. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 心室中隔穿孔, 左室自由壁破裂, 超高齢者, 急性期手術, 急性心筋梗塞 |
