アブストラクト（44巻11号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 胸壁浸潤を伴った転移性肺腫瘍切除後の広範な肺切離面からの空気漏防止に対する有茎広背筋弁被覆術が有用であった1症例 |
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| Authors ： | 西山典利, 中谷守一, 井上清俊*, 岩佐隆太郎, 加藤俊彦, 木下博明* |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 大阪市立北市民病院外科, *大阪市立大学医学部第2外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 44 |
| Number ： | 11 |
| Page ： | 2076-2081 |
| Year/Month ： | 1996 / 11 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 肺切除後の肺胞空気漏は大量になると胸膜死腔の形成から膿胸につながる. 著者らは, 胸壁浸潤を伴った転移性肺腫瘍切除後の広範な肺切離面からの肺胞空気漏防止に, 有茎筋肉弁を用いて肺切離面を被覆し, 良好な結果を得た. 症例は48歳, 男性. 43歳時, 左手背のclear cell sarcomaを切除後, 化学療法を施行. 46歳時, 右下葉肺転移にて肺部分切除, 47歳時, 右下葉肺転移巣再発で右下葉肺切除術が施行された. 今回, 右背部の有痛性腫瘤に対して右胸壁, 右上, 中葉末梢肺転移と診断, 胸壁, 肺を合併切除した. 広範な肺切離面から多量の空気漏を認めたため, 肺切離面を有茎広背筋弁で被覆した. 術7日後に胸腔ドレーンを抜去, 術14日後に皮下気腫が出現するも胸腔ドレーン再留置, 胸膜癒着療法で軽快した. 有茎筋肉弁による肺切離面の被覆は肺胞空気漏防止に簡便で有用な方法であった. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 肺胞瘻, 有茎広背筋弁, 肺切除術, 転移性肺腫瘍 |
