アブストラクト(45巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 心エコーとコンダクタンスカテーテルによる左室圧-容積曲線の比較検討-
Subtitle :
Authors : 野村耕司, 黒澤博身, 森田紀代造, 奥山浩, 小柳勝司, 長堀隆一, 鈴木博之
Authors(kana) :
Organization : 東京慈恵会医科大学心臓外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 45
Number : 1
Page : 37-41
Year/Month : 1997 / 1
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 左室圧-容積曲線(Pressure-Volume loop:PVloop)は開心術直前直後の変化を比較することで心機能を評価でき術後管理に役立つと共に予後の推測や適切な手術手技の確立に有用である. その計測方法には, 既に信頼性の確立されたコンダクタンスカテーテルによるものと, エコーにより求める方法があるが, 後者は臨床的にいまだ信頼性が確立されていない. そこで開心術を施行された症例を対象に2つの方法により求めたPVloopの相関性(ピアソン相関係数)を調べた. PVloopの4角点における左室容積(絶対値)の比較では相関係数r=0.62(p<0.01), 4角点の術前後における左室容積の変化率の比較ではr=0.74(p<0.01)であった. 前負荷を変化させて得られる収縮終末期最大圧容積比(Emax)はr=0.84(p<0.01)であり, 後負荷を変化させて得られるEmaxもr=0.84(p<0.01)の高い相関関係を示した. また収縮期圧容積面積(Pressure-Volume Area:PVA)もr=0.84(p<0.01)の高い相関関係を示した. PVloop計測方法としての心エコー法の信頼性は, コンダクタンスカテーテルを用いた方法とほぼ同等であることが確認された.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 左室圧-容積曲線, 2次元, 心エコー法, コンダクタンスカテーテル, 収縮終末期最大圧容積比, 収縮期圧容積面積
このページの一番上へ