アブストラクト(45巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 術後長期生存中の胸壁原発性悪性神経鞘腫の1手術例 -本邦報告例の検討-
Subtitle : 症例
Authors : 森田一郎, 稲田洋, 正木久男, 田淵篤, 石田敦久, 藤原巍
Authors(kana) :
Organization : 川崎医科大学胸部心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 45
Number : 1
Page : 46-50
Year/Month : 1997 / 1
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 本邦で, いまだ7例しか報告をみない胸壁に発生した悪性神経鞘腫の1例を経験したので報告する. 症例は40歳, 女性. 集検の胸部X線写真での異常陰影を主訴に来院, 胸部X線写真・CTにて右胸腔内胸壁後下部に腫瘤影を認めた. 手術時, 腫瘤は第7肋間に認められ, 肋間神経原発であることを確認したのち壁側胸膜と一塊にして摘出した. 切除標本は2.5×2.3cmで光顕所見, 酵素抗体法から悪性神経鞘腫と診断された. 術後PSKとTegafurの内服にて経過観察し, 現在術後8年になるも再発兆候を認めない. 本邦で現在まで7例しか報告をみない胸壁原発の悪性神経鞘腫の1例を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告する. 「症例」症例:40歳, 女性. 主訴:胸部異常陰影. 家族歴:母親が胃癌で死亡. 既往歴:特記すべきことなし. 現病歴:1986年7月健診の胸部X線写真にて異常陰影を指摘された. 近医にて経過観察され, 異常陰影は不変であったが, 1987年7月9日手術目的にて当科に入院した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 原発性胸壁腫瘍, 悪性神経鞘腫
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