アブストラクト(45巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 15年間残存したカテーテル片摘出の1例
Subtitle : 症例
Authors : 戸田理一郎, 湯田敏行, 西田卓爾, 山内励*, 豊平均**, 平明**
Authors(kana) :
Organization : 宮崎県立病院心臓血管外科, *宮崎県立病院外科, **鹿児島大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 45
Number : 1
Page : 51-54
Year/Month : 1997 / 1
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 15年前の僧帽弁交連切開術・大動脈弁形成術の際に挿入したSwan-Ganz(R)Thermodilutionカテーテルが抜去不能となり, 上大静脈から右心房にかけて遺残していた. 患者は66歳, 女性. 今回, 僧帽弁・大動脈弁置換術・三尖弁形成術を受け, 同時に遺残カテーテル片も摘出した. この間, 感染もなかったがカテーテルは劣化し心房内膜で覆われていた. 遺残カテーテル片等は発生の防止は勿論であり可及的早期に摘出すべきで, 材質の劣化などに対する配慮も必要である. 医原性であることから患者への十分な説明と承諾も肝要である. また開心術の心房閉鎖では各種カテーテルの巻き込みに留意すべきであり, 開心術後・長期遺残例での摘出にあたっては体外循環の使用を考慮すべきである. 術後に各種カテーテルを留置しての管理が一般化しているが合併症も散見される1)~7). 今回再開心術の際, 15年前に上大静脈から右心房に遺残したSwan-Ganz(R)Thermodilution catherter(SWan-Ganzカテーテル)を摘出した症例を経験したので文献的考察を含め報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 開心術, 遺残カテーテル片, 長期遺残, 体外循環
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