アブストラクト(45巻1号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 本態性血小板血症を合併した狭心症患者における冠状動脈バイパス術の1治験例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 河野康治, 竹内靖夫, 五味昭彦, 中谷速男, 山中淳 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 関東逓信病院心臓血管外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 45 |
Number : | 1 |
Page : | 55-58 |
Year/Month : | 1997 / 1 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 本態性血小板血症を合併した55歳の狭心症患者に対し, インターフェロンで血小板数を正常域まで減少させた後に, 冠状動脈バイパス術を施行した. 本症は約1カ月前の狭心症に対する心臓カテーテル検査時, 偶然に発見され精査の結果, 同疾患と診断された. 治療前, 血小板数は100万/mm3を越え, 冠状動脈のみならず, 右総腸骨動脈の狭窄も認めていた. 術前後にインターフェロンの皮下注射を行い血小板数を調節し, 術中, 術後共に合併症もなく良好な結果を得たので報告する. 本態性血小板血症(ET)は, 慢性骨髄増殖性疾患に属し, 血小板増多と機能障害に起因する血栓形成傾向と易出血傾向を併せもつ複雑な病態を有し, その続発症が予後を左右する1)2). ETにおける心合併症は正常冠状動脈の一過性の血小板凝集による心筋梗塞の発症がほとんどで, 有意狭窄を伴い冠状動脈バイパス術が施行されることはまれである3)4). |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 本態性血小板血症, 冠状動脈バイパス術, インターフェロン |