アブストラクト(45巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 乳房切断術後に両側内胸動脈を用いて冠状動脈バイパス術を施行した2例
Subtitle : 症例
Authors : 吉田勝彦, 大島英揮, 村上文彦, 松浦昭雄, 日比道昭, 川村光生
Authors(kana) :
Organization : 愛知県立尾張病院循環器病センター外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 45
Number : 1
Page : 64-66
Year/Month : 1997 / 1
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 乳癌に対する定型的乳房切断術の既往を有する狭心症と陳旧性心筋梗塞の計2例に対し, 両側内胸動脈を使用した冠状動脈バイパス術を施行した. 2例ともに内胸動脈の剥離は通常同様それほど困難ではなく, 手術時の内胸動脈開存は良好であった. 術後は出血再開胸, 胸骨感染などを起こすことなく順調に経過した. 適応, 危険因子を考慮した上でのITAの使用は, 乳房切断術後であっても妥当と考える. 近年, 冠状動脈バイパス術(CABG)に当たって, その良好な開存性及び長期生存率のゆえに両側内胸動脈(ITA)がしばしば用いられているが1)2), 両側ITAを使用した場合, 胸骨骨膜叢血流の阻害, 胸骨前軟部組織破壊などにより, 術後胸骨感染の発症が危惧される3). 今回, われわれは乳房切断術の既往を有する冠状動脈硬化症2例に対し両側ITAを用いたCABGを施行し, 良好な結果を得たので報告する. 「症例」
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 冠状動脈バイパス術, 内胸動脈グラフト, 胸骨感染, 乳房切断術
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