アブストラクト（45巻2号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | Fallot四徴症を伴う完全型心内膜床欠損症に対する無輸血開心術 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 高橋幸宏, 龍野勝彦, 菊池利夫, 岡田吉弘, 下川智樹, 石戸谷浩 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 榊原記念病院外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 45 |
| Number ： | 2 |
| Page ： | 170-173 |
| Year/Month ： | 1997 / 2 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | Fallot四徴症を伴う完全型心内膜床欠損症の2症例に対し, 無輸血開心術を施行した. 術後の循環及び呼吸動態は良好で, ICU帰心後の中心静脈圧は13.7cmH2Oと11.5cmH2O, 術後挿管時間は9時間と11時間であった. 麻酔導入後の自己血貯血と人工心肺回路の低容量化は, 特に長時間の体外循環を必要とするチアノーゼ性心疾患患者の無輸血開心術に有用な手段と考えられた. Fallot四徴症を伴う完全型心内膜床欠損症（atrioventricular septal defect with tetralogy of Fallot, 以下AVSD with TOF）は, 単独TOFに比べ, 心内修復が複雑で長時間の体外循環を必要とする疾患である. また, 手術後には, 僧帽弁閉鎖不全や肺動脈狭窄, 肺動脈弁閉鎖不全などの低心拍出量症候群の一因となる病変が遺残する可能性がある. これらのことから, われわれは, AVSD with TOF開心術の安全性を第一に考え, 輸血を行うことを前提として手術計画を立ててきた. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 無輸血開心術, Fallot四徴症, 完全型心内膜床欠損症, 自己血貯血, 低容量人工心肺回路 |
