アブストラクト(45巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : シングルリードP波同期心室ディマンドペーシング(VDD)ペースメーカー植え込み患者に対する冠状動脈バイパス手術の1例
Subtitle : 症例
Authors : 秋本剛秀, 小原邦義, 田鎖治
Authors(kana) :
Organization : 聖路加国際病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 45
Number : 2
Page : 203-206
Year/Month : 1997 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 近年使用され始めたシングルリードP波同期心室ディマンドペーシング(VDD)ペースメーカーが開心術に際しどのような影響を受けるかの検討は, われわれの知る限りまだなされていない. 症例は71歳, 男性. 糖尿病と胃癌, 脳虚血の既往があった. 71歳時, II°房室ブロック(Mobitz II)にてVDDペースメーカー植え込み手術を施行した. 同年, 左冠状動脈主幹部狭窄+2枝病変にて2本冠状動脈バイパス手術を施行した. 周術期の問題点として, (1)手術に先立ちペーシングモードをVDDからVVIに変更すること, (2)上大静脈テーピングが心房電極を挟んだ場合や右房切開により心房電極の位置が相対的に変化した場合, システムに影響が出る可能性が考えられた. また, 一時的ペーシングリードは必ずしも必要ではないが, VDDペースメーカーを利用すれば心機能に貢献すべく心房に置く方が有利であると考えられた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : VDDペースメーカー, シングルリード, 心房内浮遊電極, 開心術
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