アブストラクト（45巻2号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 多発性内分泌腺腫症に合併した胸腺カルチノイドの再手術例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 管野隆三, 矢内康一, 大石明雄, 井上仁, 元木良一 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 福島県立医科大学第1外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 45 |
| Number ： | 2 |
| Page ： | 213-219 |
| Year/Month ： | 1997 / 2 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 症例は55歳, 男性. 副甲状腺機能亢進症と高ガストリン血症を有する多発性内分泌腺腫症に合併した胸腺カルチノイドと副甲状腺腫の再発例である. 再発カルチノイドは前縦隔を占拠し血管浸潤, 心膜播種を認めた. カルボプラチンとエトポシドによる術前化学療法後, 手術を施行した. 再発副甲状腺腫を摘出, 再発カルチノイドは腕頭静脈, 上大静脈, 心膜, 前胸壁を含め摘除, 上大静脈は人工血管により置換し胸壁再建を行った. 術後22カ月を経過し再発は認められていない. 腫瘍の免疫組織染色では副甲状腺腫で副甲状腺ホルモンとガストリンが染色され, 胸腺カルチノイドでは両者ともに染色されなかった. 胸腺カルチノイドでは内分泌臓器の精査が必要であり, また遠隔転移が認められない局所再発例には積極的な広範囲切除術を施行すべきである. 胸腺カルチノイドは比較的まれな腫瘍であるが種々の内分泌活性を有したり, 多発性内分泌腺腫症（Multiple Endocrine Neoplasia：MEN）に合併することが知られている. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 胸腺カルチノイド, 多発性内分泌腺腫症, 副甲状腺腫, 高ガストリン血症 |
