アブストラクト（45巻2号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 持続ドレナージ療法及び抗生物質長期投与にて軽快した胸腹部大動脈瘤術後人工血管感染の1例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 川嶋隆久, 上沢修, 大木伸一, 長谷川伸之, 小西宏明, 布施勝生 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 自治医科大学胸部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 45 |
| Number ： | 2 |
| Page ： | 220-224 |
| Year/Month ： | 1997 / 2 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 56歳, 女性. 胸腹部大動脈瘤に対して, 一期的に弓部2分枝及び胸腹部大動脈人工血管置換術を施行した. 術後第12病日に熱発を認めたため, 抗生物質を変更したところ解熱傾向にはあったが, 胸部X線上次第に縦隔陰影の開大を生じた. 術後第17病日縦隔ドレナージ術施行したところ膿性排液を300ml吸引し, 細菌培養でStaphylococcus epidermidisが検出された. 本例では, 弓部2分枝再建に加え, 腹腔動脈直上まで人工血管置換しており, 感染人工血管除去は困難と考えられた. 全身状態も良好であったことから, 膿瘍腔の持続吸引ドレナージ術と抗生物質投与にて経過観察とした. 第33病日にドレーンを抜去し, 抗生物質は第57病日まで全身投与した. 投与終了後も炎症所見の再燃は認められず, 術後第64病日退院となった. 胸部人工血管感染の救命例は少なく, 文献的検討を加えて報告した. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 人工血管感染症, 縦隔炎, 持続ドレナージ術, 抗生物質 |
