アブストラクト(45巻6号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 人工弁機能不全を伴わず溶血性貧血を主徴とした僧帽弁位Serratia marcescens人工弁感染の1治験例
Subtitle :
Authors : 河内和宏, 横手祐二, 許俊鋭, 上田恵介, 尾本良三
Authors(kana) :
Organization : 埼玉医科大学第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 45
Number : 6
Page : 860-864
Year/Month : 1997 / 6
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 僧帽弁閉鎖不全症兼狭窄症に対しATS二葉弁31mm弁を用いた僧帽弁置換術(MVR)を施行し, 術後経過良好であった57歳女性が術後1年6カ月後より赤色尿を認めた. その後貧血が進行性に増悪しHb値7g/dl以下となったため当科入院となった. 入院後はじめての高熱を認め動脈血培養にてSerratia marcescensとα-溶連菌が検出された. 経食道心臓超音波検査(TEE)にて弁座縫着部に疣贅の付着を認め, Prosthetic valve endocarditis(PVE)と診断し, 人工弁機能不全を認めぬものの発熱と共に疣贅量の増大を確認したため再弁置換術を施行した. 弁周囲逆流を伴わず, 炎症症状に先行し長期間遷延した進行性溶血性貧血を呈したことは極めてまれである. また診断と治療方針決定にTEEが極めて有用であった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : Serratia marcescens, PVE, 溶血性貧血
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