アブストラクト(45巻6号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺転移を伴った巨大限局性線維性胸膜中皮腫の1手術例
Subtitle :
Authors : 吹野俊介, 深田民人, 中村嘉伸, 広恵亨, 新田晋, 森尾哲
Authors(kana) :
Organization : 鳥取県立厚生病院外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 45
Number : 6
Page : 882-887
Year/Month : 1997 / 6
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 26歳, 女性の肺転移を伴った巨大限局性線維性胸膜中皮腫を経験した. 1992年の胸部X線写真で左横隔膜の挙上を指摘されたが放置していた. 1995年, 胸部CT, MRIで左胸腔の1/2以上を占める巨大腫瘍を認め, Gaシンチでも異常集積はなく, 巨大限局性胸膜中皮腫を疑い, 手術を施行した. 腫瘍は左S8bの胸膜より, 5X5cmの広基性部分を有して発生しており, 腫瘍より7cm離して左下葉を切離し, 腫瘍を摘出した. 腫瘍は20X12X11cm, 1,700gで, 病理組織診断は限局性線維性胸膜中皮腫, 部分的に肺浸潤が認められた. 切除された左下葉の一部に1.0cmの細胞密度の高くなった転移巣が1個認められた. 術後経過は良好で現在再発の兆候は認められていない. 本症例は, 限局性線維性胸膜中皮腫の初回手術時より転移巣が認められた貴重な症例と考えられる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 限局性線維性胸膜中皮腫, 肺転移
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