アブストラクト(45巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 自然気胸に対する胸腔鏡下手術後の合併症の検討
Subtitle :
Authors : 松添大助, 岩崎昭憲, 岡林寛, 安藤公英, 箕田誠治, 白石武史, 吉永康照, 桑原元尚, 川原克信, 白日高歩
Authors(kana) :
Organization : 福岡大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 45
Number : 7
Page : 945-949
Year/Month : 1997 / 7
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 自然気胸に対する胸腔鏡下手術の問題点について合併症を中心に検討した. 1992年から1995年12月までに胸腔鏡下手術を施行した自然気胸症例は122例で, 開胸移行例9例を除く113例の術後合併症は胸腔ドレーン抜管後の肺虚脱1例, 術後7日間以上の空気漏れ2例, 術後再発14例であり, 他に重篤な合併症はみられなかった. 再発症例と非再発症例との間で性別, 病変部位, 年齢, 気胸の既往歴, 手術時間, 術中出血量, 術後ドレナージ期間に差は認められなかったが, 発症から初診までの期間の長い症例と喫煙指数の高い症例に再発例が多かった. また, 術前に行ったドレナージで空気漏れが認められた症例では術後の気胸再発率が高かった. 再発症例に対する再手術は9例に行われ, このうち7例に初回手術時には認められなかったブラが発見された. また, 再発症例の83%は術者の経験症例数が10例以下の時期にみられた. 再発の原因はブラの見逃しと肺の損傷で, 術者の経験不足が一因であると考えられた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 自然気胸, 胸腔鏡下手術, 合併症, 再発
このページの一番上へ