アブストラクト(45巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 修正大血管転位{I. D. D. }, 心房中隔欠損, 心室中隔欠損, 肺動脈弁狭窄, 僧帽弁閉鎖, 低形成左室に対して左室腔を用いたFontan型手術の1例
Subtitle :
Authors : 林田直樹, 高原善治, 増田政久, 中島弘道*, 岡島良知*, 中島伸之
Authors(kana) :
Organization : 千葉大学医学部第I外科, *千葉大学医学部小児科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 45
Number : 8
Page : 1127-1131
Year/Month : 1997 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 心房中隔欠損, 心室中隔欠損, 肺動脈弁狭窄, 僧帽弁閉鎖, 低形成左室を伴う修正大血管転位{I.D. D. }に対し手術を施行し良好な結果を得た. 症例は14歳, 男子. 心陰影は右胸心を示し, 心雑音とチアノーゼを指摘されていた. 2歳時に左のmodified Blalock-Taussigシャントを行っていた. 手術は右房切開にて心房中隔欠損孔をウシの心膜パッチにて閉鎖し, 低形成を示す左室を切開し, 2つの小さな心室中隔欠損孔を直接縫合閉鎖した. この左室の切開線を肺動脈へ伸ばし, 肺動脈弁を切除した. 右房切開線の下部を縫合した後, 右房切開線の上部と左室の切開線を吻合することにより右房から肺動脈への交通を作ることができた. 本症例はEliotの分類においてもGroup II, type Bという極めて稀な僧帽弁閉鎖の型をとり, Bjok法と同様の手術であるが左室はrudimentary chamberでその収縮を期待するよりは人工のconduitを使用せずにすんだことが利点と考えられた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 修正大血管転位, 僧帽弁閉鎖, 低形成左室, Fontan型手術
このページの一番上へ