アブストラクト(45巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 成人総肺静脈還流異常症の1手術治験例-成人における上方到達法の有用性-
Subtitle :
Authors : 金岡健, 村下十志文, 瀧上剛, 窪田武浩, 安田慶秀
Authors(kana) :
Organization : 北海道大学医学部循環器外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 45
Number : 8
Page : 1152-1158
Year/Month : 1997 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 42歳女性の上心臓型(Darling分類Ia型)総肺静脈還流異常症の患者に対し, 上方到達法による根治術を施行した. 本疾患の手術ではしばしば術後の不整脈が指摘されており, この原因の1つとして両心房横切開などの心房内刺激伝導路への過大な侵襲が問題となっている. 本症例では, 上方到達法により心臓の脱転あるいは両心房の横切開をせずに自然な位置で左房後壁と総肺静脈との間に良好な視野が得られ, 十分な大きさの吻合が可能であった. これまでに本邦で報告されている成人のDarling分類Ia型に対する手術は17例あったが上方到達法の報告はなく, 本到達法が成人例においては有効であると考えられた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 総肺静脈還流異常症, 成人, Darling分類Ia型, 上方到達法
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