アブストラクト(45巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 食道癌による両側主気管支狭窄に対し, Self-expanding nitinol stentを留置した1例
Subtitle :
Authors : 室恒太郎, 水野浩*, 柳原一広*, 倉田昌彦
Authors(kana) :
Organization : 京都博愛会病院外科, *京都大学胸部疾患研究所呼吸器外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 45
Number : 8
Page : 1183-1188
Year/Month : 1997 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 症例は68歳, 男性. 食道癌にて1995年11月CO60照射を受けた. その後摂食不能となり中心静脈栄養を受けていたが, 1996年8月, 呼吸困難が著明に増強し当院に転院した. 気管支鏡で観察すると, 気管下部と左右主気管支が後方より圧排され狭窄していた. 透視下ガイドワイヤー誘導下にSelfexpanding nitinol stent(SENS)を狭窄の高度な左主気管支に留置し, 同時に右主気管支にも留置した. 操作中, 左ステント近位端が右ステント側壁に引っ掛かり, 左ステントが右ステントの側面に連結するT字型となったが, 連結部に痰の貯留はほとんど見られなかった. 両肺野の換気は十分に保たれ, 呼吸困難は著明に改善した. SENSは, 弾力性に富んだニッケルとチタンの特殊形状記憶合金ニチノールをメッシュ状に編み上げた自己拡張型ステントである. 操作性, 機能性に優れており, 広範囲の気道狭窄に有用であると考えられた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : Self-expanding nitinol stent, Accufiex胆管ステントシステム, Ultraflex食道ステントシステム, 金属ステント, 気道狭窄
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