アブストラクト(45巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 空洞性肺癌に肺アスペルギルス症を合併した2手術例
Subtitle :
Authors : 神谷勲
Authors(kana) :
Organization : 国立療養所東名古屋病院呼吸器外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 45
Number : 9
Page : 1638-1643
Year/Month : 1997 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 空洞性肺癌に肺アスペルギルス症を合併した2例を経験した. 症例1:45歳, 男性. 術前胸部X線写真と胸部CTで右肺上葉の薄壁空洞内に円形陰影を, 喀痰検査にてAspergillus fumigatusを認め, 菌球型肺アスペルギルス症と診断した. 手術の結果, 大細胞癌の空洞性肺癌に肺アスペルギルス症の合併と判明した. 症例2:75歳, 男性. 術前胸部X線写真と胸部CTで左肺S1+2の薄壁空洞内に円形陰影を認め, 喀痰検査でAspergillus niger, 経気管支的肺生検で腺癌を認め, 空洞性肺癌に肺アスペルギルス症の合併と診断した. 手術の結果, 大細胞癌の空洞性肺癌に肺アスペルギルス症の合併と判明した. 肺癌と肺アスペルギルス症の同一部位の合併例の本邦報告例は自験例を含めて19例と少なく, その感染機序は文献的考察からも不明で, 自験例でも癌の存在がアスペルギルスの着床を促した要因と推察する以外特徴的なことは指摘できなかった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 空洞性肺癌, 肺アスペルギルス症
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