アブストラクト(45巻10号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 左手首皮膚コクシジオイデス症を合併した右肺コクシジオイデス症の1切除例 |
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Subtitle : | |
Authors : | 増田幸蔵, 隈元謙介, 町田武久 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 東京厚生年金病院外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 45 |
Number : | 10 |
Page : | 1770-1773 |
Year/Month : | 1997 / 10 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | コクシジオイデス症は, 輸入真菌症で本邦での切除例の報告はまれである. 今回われわれは, 左手首皮下結節の切除生検にてコクシジオイデス症と診断し, 肺の検索にて右肺S4に1.5X1.0cm大の腫瘤像を認めた39歳の男性を経験した. 症例は, 皮膚病変確定診断より, 右肺病変に対し抗真菌剤イトラコナゾール200mgを6カ月内服した. しかし, この間の胸部CT検査にて肺腫瘤像の改善が認められなかったため外科的切除術を施行した. 病理組織学的検査では, グロコット染色にてコクシジオイデスの球状体すなわち内生胞子が証明されたため肺コクシジオイデス症の診断が得られた. 本邦での肺切除例は少ないが, 抗真菌剤投与にて改善のみられない場合は, 切除適応と考えられる. また, 本菌の培養には菌糸が強い感染力をもっているので注意が必要である. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | コクシジオイデス症, 輸入真菌症 |