アブストラクト(45巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 腕頭動脈瘤・左椎骨動脈閉塞を合併した右鎖骨下動脈瘤の1手術例
Subtitle :
Authors : 矢澤和虎, 深谷幸雄, 中野博文, 黒田秀雄, 西村和典, 天野純
Authors(kana) :
Organization : 信州大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 45
Number : 11
Page : 1854-1857
Year/Month : 1997 / 11
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 患者は67歳, 男性. digital subtraction angiography(DSA)で右鎖骨下動脈瘤, 腕頭動脈瘤, 左総頸動脈及び左鎖骨下動脈狭窄, 左椎骨動脈閉塞と診断された. 術中に行った右椎骨動脈閉塞試験では, 聴性脳幹反応は7分で低下した. 左大腿動脈, 左右総頸動脈送血による脳分離体外循環下に, 腕頭動脈及び左総頸動脈起始部を含む大動脈弓の一部を3分枝付き人工血管パッチで置換した. 右椎骨動脈の再建は, 超低体温下に右総頸動脈グラフト-椎骨動脈間に大伏在静脈グラフトを間置した. この際, 阻血時間を短縮するために, 大伏在静脈と右総頸動脈グラフトとの吻合は, 大伏在静脈の側枝からのポンプ送血下に行った. 体外循環終了後の聴性脳幹反応は正常であった. 術後経過は良好であり, 術後に施行されたDSAですべての再建血管の良好な血行が確認された. 超低体温と静脈側枝からの送血による阻血時間の短縮が, 脳底動脈領域の虚血傷害の予防に有効であった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 鎖骨下動脈瘤, 椎骨動脈閉塞, 脳分離体外循環
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